お墓・霊園

新たなお墓として注目される「納骨堂」

核家族化や価値観の多様化が進む中、自分のスタイル
にあったお墓を求める人が増えています

中央納骨堂 上村加代子さん、浜本典子さん


●「納骨堂」とは何でしょうか。

 通常のお墓参りでは、周りの草を抜き、石を磨くお掃除から始まり、ろうそくに火を灯し線香を立てお花をあげて手を合わせる。このように時間をかけてお参りされる方が一般的ではないでしょうか。でも、お墓が山の上にある場合、息を切らしながらやっとの思いでその場所にたどり着き、休む間もなくお掃除される方も多いでしょう。お盆に炎天下でのお参りとなると体の負担はとても大きくなりますし、遠方からお参りされる場合は、時間も費用も掛かります。
 このように、熱心にお参りされる方ほど、お墓参りへの負担が大きくなっているのが現状です。高齢化が進む中、「お参りしやすいお墓がほしい」という要望も増えており、室内型のお墓である「納骨堂」に注目が集まるようになりました。
 納骨堂とは、20世紀初頭から遺骨を一時的に保管しておく施設として普及したもので、仏教寺院の敷地内に建てられている場合が一般的でした。現代では一時的な取り扱い施設という一面は薄れ、「お墓に代わる施設」として認知されるようになりました。

 比較的便利な場所にあるのが特徴で、公共交通機関で行きやすい、または駐車場が完備され移動しやすいように整えられています。納骨堂の内部は冷暖房がきき、エレベーターやスロープ、手すりなどお年寄りがいつ来ても困らない配慮が施されています。


上段にはお写真や馴染みの物などを飾りご焼香もできる。
下段には骨壺を最大16個まで収納できる。


絵画の通路には、アート作品が並ぶ

●納骨堂にはどのようなものがあるのでしょうか。

 納骨堂には種類があり、ロッカーの中にお骨を収める「ロッカー式」、上段に位牌を安置し、下段に遺骨を納める「仏壇式」、墓苑のように墓石を並べるタイプや、お参りする際に収納棚から遺骨を呼び出す「機械式」などもあります。また、これまでのイメージを一新する納骨堂も登場し、バリエーションが増えているようです。

 私どもが運営する「中央納骨堂」は仏壇式で、上段にはお写真や馴染みの物などを飾ることができます。下段には骨壺を最大16個まで収納できるようになっており、ご家族はもちろんご兄弟で入る方もいらっしゃいます。
 ご利用者さまからは「とても綺麗で清潔感があるので孫たちも嫌がらずにお参りしてくれる」「暑さや寒さを気にせずにお参りできる」と大変喜んでいただいています。

 また、美術館かと見間違うような外観と国内気鋭作家のアート作品を飾った「絵画の通路」は、当納骨堂のおもてなしの心を象徴するもの。先人の方へのお参りと美術品の鑑賞を通して人の心に触れ、今を生きる方が 豊かな気持ちになれればという思いを込めています。

 展示作品も「来るたびに変化があって面白い」「納骨堂は楽しい」「行ってよかった」と思っていただけるよう時節折々に変えています。鑑賞だけでも一度足をお運びいただければと思います。

●所属寺とのお付き合いは。

 納骨堂を購入する場合、これまでお付き合いがある寺院との関係がどうなるのか、というご質問も多く承ります。納骨堂の方針にもよりますが、当納骨堂のように所属寺院にお参りしていただくことが可能な納骨堂もありますので購入する際に所属寺院、納骨堂管理者には、きちんと確認しておきましょう。
 手を合わせることで、故人と思いを交わし、見えない力に気づき、支えられていることに喜びを感じることができます。納骨堂をきっかけに、多くの方が手をあわせることが身近になり、豊かな人生を送られますことを願っております。