お金・相続

ハッピーエンディングノートで自分の思いを伝える相続を

財産を残す側、残される側、双方の思いが通い合う
相続を実現するために。

税理士法人長谷川会計 代表社員税理士 長谷川 一彦さん
税理士 山﨑 智之さん


エンディングノート

●相続対策はどのように進めていくのですか?

 対策を立てるために、まずはお客様がどのような財産をお持ちなのか、その概要を把握することから始まります。財産には、土地や建物などの不動産をはじめ、現金や預貯金、株券など有価証券。また生命保険などがあります。それらをリストアップするなど、大筋をつかむことが第一歩となります。

 ただ相続に関して、本人は「まだまだ先だから」と考えていたり、相続する側も「両親には聞きづらい。話しづらい」と言われる方も少なくありません。そこで長谷川会計では、相続のことはもちろん、自分の思いをご家族の方に伝えるための「エンディングノート」を監修し冊子としてまとめました。相続に関する相談を受けた際、お客様に進呈しています。

 このノートには、財産の概要や家族構成についてしっかり書けるようになっています。また、経営者の方のために後継者や事業継承のことなど、会社のことについても記述できるよう工夫しています。

 相続が発生した際、親子間のコミュニケーションがきちんと取れていないと、証券や通帳、印鑑など、どこに何があるのかわからず、困ってしまうことも多々あります。直接話しづらいことでもエンディングノートに書き残しておくことで、亡くなられた後でも残された方たちが必要なことを把握することができます。その他、葬儀やお墓のことについて、様々な「思い」も一緒に書き伝えることができるようになっています。

 おかげさまで、進呈させていただいたお客様から、とても使いやすく、相続のことや事業継承のことについて考えるきっかけになったと喜んでいただいています。


自分のこと、家族や友人のこと、財産管理や会社のことなど、家族に残したい自分の思いを書き記していけるよう工夫されている

●相続税の試算と対策について

 財産の把握をされた次の段階として、相続税の「試算」をしていきます。現状でどのくらい相続税がかかるのか、また節税対策には何があるのかなど、お客様の立場に立ったご提案をいたします。節税対策には様々な特例がありますので、それらを有効活用するための方策についても一緒に考えさせていただいています。

 相続対策は、それぞれのお客様が持たれている「思い」が違うことはもちろん、家族構成、財産状況などそれぞれのケースにより千差万別です。「この場合にはこのような対応をするといい」という決まった答えはまずありません。それぞれのケースに対して、その時の状況に応じて対策を立て実行していきます。

 自宅しか残すものがないなど、財産を分けにくい場合には、他の相続人の方へ何を残すのか、どうやってカバーしていくのかなどの対応もしていきます。税金のお話だけでなく、相続争いが起らないよう事前に対策を練っていきます。

●対策により、節税額は変わりますか?

 大きく変わってきます。例えば生前贈与を使った節税は、現預金がなければなかなか実行し難いものです。財産が土地建物しかない場合、それを分けて生前贈与しても、様々な諸費用がかかるため節税対策としては現実的ではありません。そこで財産が土地建物しかなく相続税が多額になる場合には、生前に売却して収益性のある物件に切り替えるなどの方法を考えます。また、田舎に土地がある場合、それをどう処分していくかなど、状況によって様々な対応を検討していきます。

 また家族構成が同じでも、家族関係、兄弟関係、親子関係などはそれぞれの家族で事情が全く違います。そのような状況も踏まえて亡くなられた方の思いが形になるようにサポートしていきたいと常に考えています。

●遺言状について

 エンディングノートには法的拘束力がありませんので、遺言という形できちっと残すことも必要です。後々揉めないように遺留分等を考慮した内容で書くことが大切になります。

 私どもでは、節税対策も踏まえ、それぞれのお客様の「残したい思い」とのバランスをとりながら遺言書を練り上げていくためのフォローもいたします。必要であれば、公証役場に一緒に行かせていただくこともあります。人生に1度あるかないかのことですし、何が必要で何を持っていくべきか、諸費用についてなど、わからないことも多くあると思います。それら疑問に対する情報提供を含めバックアップをさせていただいています。

 お客様それぞれが持たれる不安や悩みを取り除いていくことも、相続を前向きに考えるきっかけになると思っています。財産を残す側、残される側、双方の思いが通い合う相続を実現するために協力を惜しみません。些細なことでも構いませんので、私たちにご相談ください。